【人事部長の教養100冊】おすすめランキング(2021年版)

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人事部長

上場企業に入社以来、経営・財務・営業・人事・海外事業等を経験し、現在は人事部門のマネージャです。

「才徳兼備」を目指す部下に紹介している「骨太の教養本100冊」を、順次web上にも公開しています。

慶應義塾大学経済学部卒業、シカゴ大学経営大学院修了(MBA)、米国公認会計士。

このページでは、メインサイト「人事部長の教養100冊」のうち、閲覧数等を加味したオススメ上位50冊をランキング形式でご紹介します。
「全部読んでる時間なんてないよ!」という方は、要約&分かりやすい解説へのリンクをご利用ください!

第1位「愛するということ」

【どんな本?】

「愛とは自然に発生する感情ではなく、その人の意志であり技術である」「自分自身を愛せない者は、他の誰も愛せない」と説く、実践的な愛の哲学。

【著者が伝えたいこと】

愛とは自然に発生する感情ではなく、その人の意思であり技術である。愛とは、自分が「意識的に」相手を尊重し、その生命と成長を積極的に気にかけることであって、自分自身と相手が一体になることである。

よって、自分のことを愛せない人には、他の人も愛せない。愛を性欲やチームワークの一形態と見るのは不健全である。

要約&学びのポイント解説

第2位「銃・病原菌・鉄」

【どんな本?】

「なぜインカ帝国を征服したのがヨーロッパ人だったのか、なぜその逆ではなかったのか」という疑問を「単なる地理的な要因」と喝破した、地理学・進化生物学・文化人類学等を横断するマクロヒストリーのベストセラー。

【著者が伝えたいこと】

歴史は、異なる人々によって異なる経路をたどったが、それは人々のおかれた環境の差異によるものだ。過去500年間、世界を支配したのがヨーロッパ人であったのは、ヨーロッパ人が生物学的に優れていたわけではなく、単に以下のような地理学的要素(気候・地形等)のせいに過ぎない。

①生産性の高い穀物・家畜の存在による人口増加
②技術・文字・政治システム等の発明・伝播と相互交流によるブラッシュアップ
③病原菌への耐性

要約&学びのポイント解説

第3位「論語と算盤」

【どんな本?】

日本資本主義の父、渋沢栄一が繰り出す「修正資本主義」論。

【著者が伝えたいこと】

天が示す正しくて道理のあること(=論語)と、企業が利潤を求めて活動すること(=算盤)は一致する。つまり、あらゆる企業活動は、暴利を貪るのではなく、広く社会の利益に資するものでなければいけない。

要約&学びのポイント解説

第4位「菊と刀」

【どんな本?】

日本は「恥」の文化、欧米は「罪」の文化という綺麗な二元論で日本を論じたロングセラー本。

【著者が伝えたいこと】

日本人の思考・言動が欧米人にとって不可解なのは、根本にある行動規範が、
・他人から受けた施しをどう返すかという「恩」と、
・他人からどう見られるかという「恥」
に立脚しているからだ。

つまり、行動規範に常に他人が存在する故に、その他人によって言動が相対的に変化するのである。絶対的な神や理性を信じる欧米人にはそれが不可解に見えるのだ。

第5位「夜と霧」

【どんな本?】

「ナチスドイツの強制収容所での生活」という自分自身が経験した極限状態を考察とすることで、人間の根源(生き方、モラル、真善美の判断)に迫る。多くの欧米人が「生涯の一冊」に挙げる大ベストセラー。

【著者が伝えたいこと】

強制収容所という極限状態で生き延びたのは、体の強い者でもなく、歳の若い者でもなく、明日への希望と生きる意味を見失わなかった者だ。人間がどう生きるかを決めるのも、また人間である。

要約&学びのポイント解説

第6位「自省録」

【どんな本?】

ローマ帝国五賢帝の一人であり、後期ストア派を代表する哲人でもあるマルクス・アウレリウスが、多忙な公務の中、ひたすら自分の内面を見つめ、戒め、己を律する言葉を綴った個人ノート。

【著者が伝えたいこと】

人の為すべきことは、大きく言えば、以下2つである。

①宇宙の正道(真の心で、善きことを、美しく為すこと)に基づいて、社会に尽くすこと。

②自分の感情を理性で制御し、心の安寧を維持すること。制御できるものだけを制御し、その他(死・病気・貧困・評判・他人など)は気にしないこと。

要約&学びのポイント解説

第7位「嫌われる勇気」

【どんな本?】

「全ての悩みは、対人関係の悩みである」と喝破し「自分を変える勇気付け」を後押しするアドラー心理学の入門書。フロイトやユングの陰に隠れた巨匠を日本に紹介した大ベストセラー。

【著者が伝えたいこと】

自分の行動原理を自分の外側に求めてはいけない。例えば、人間関係が上手くいかないとき、理由を自分以外に求めてはいけない。また、承認欲求を満たそうとして、外からの評価に振り回されてはいけない。

常に自分自身が行動を決めなくては幸福にはなれない。そのためには、周囲から「嫌われる勇気」を持たなければいけない。

要約&学びのポイント解説

第8位「超入門 失敗の本質」

【どんな本?】

歴史的名著「失敗の本質~日本軍の組織論的研究~」の入門編。開戦後の日本の「戦い方」を対象に、組織としての日本軍の失敗を分析する。

【著者が伝えたいこと】

旧日本軍が太平洋戦争に負けた主要因は、次のような点である。
・大戦略が欠如していた
・既存の枠組みにとらわれ、ルールチェンジに対応できなかった
・空気を読みあうような硬直的な組織だった
・大本営と現場の距離が遠かった

要約&学びのポイント解説

第9位「人を動かす」

【どんな本?】

対人関係を好転させるための具体的なテクニックがふんだんに詰まった世界的大ベストセラー。どれも、コストを掛けず直ぐに実践できる点が人気の理由。

【著者が伝えたいこと】

対人関係は、日頃からの心掛けといくつかのテクニックで必ず好転する。知っている人と知らない人では大違いだ。

対人関係の基本は、相手を尊敬すること、そしてそれを態度や言葉で示すこと。それが自分の利益として必ず返ってくる。

要約&学びのポイント解説

第10位「幸福論」ラッセル

【どんな本?】

ヒルティ『幸福論』、アラン『幸福論』、と並ぶ、いわゆる「3大幸福論」の一つ。

第一部で回避すべき「不幸の源泉」を、第二部で追うべき「幸福の源泉」を説明する、三大幸福論の中で最も論理的な作品。

【著者が伝えたいこと】

幸福は、ごく少数の例外を除き、自然に手に入るものではない。人は自発的かつ主体的に不幸を「回避」し、幸福を「獲得」しなければならない。

この世の不幸を産み出す源泉は「悲観主義」「競争」「過度の刺激」「精神的疲労」「嫉妬」「罪悪感」「過度な自意識」そして「世間からの評価」である。

要約&学びのポイント解説

第11位「サピエンス全史」

【どんな本?】

人類がいかに他の生物を優越し、現代のグローバル社会を形成してきたかを、人類史全体という長期的・巨視的な視点から俯瞰したマクロヒストリーの大作。

Facebook創設者のマーク・ザッカーバーグや、『銃・病原菌・鉄』の著者ジャレド・ダイアモンドも絶賛した大ベストセラー!

【著者が伝えたいこと】

現生人類は「宗教・国家・法律」などの虚構を生み出し、それを言語で伝達するという手段を得て以降、地球の主となる。その後、紀元前1000年紀に登場した「①貨幣、②帝国、③宗教」という3つの普遍的な秩序は、世界をグローバル化する役割を果たす。

しかし、人類が以前より幸せになったかは定かではない。幸せが主観的なものならば、古代より現代の方が幸せと誰が言えるだろうか。人類は遺伝子工学等により、ホモ・サピエンスの生物学的限界を超えようとしている。私たちが問うべきは「私たちは一体何になりたいのか」ということだ。

要約&学びのポイント解説

第12位「幸福論」ヒルティ

【どんな本?】

ラッセル『幸福論』、アラン『幸福論』、と並ぶ、いわゆる「3大幸福論」の一つ。

ストア哲学とキリスト教をベースに、「仕事と愛と理性」を通じて幸せに辿り着くための具体的手法を紹介する。

【著者が伝えたいこと】

「道徳」「教養」「愛」「誠実」「健康」を身に付け、「欲望」「嫌悪」「怒り」「不機嫌」を制御し、「病気」「死」「貧困」を現実として受け入れよ。

その上で、「仕事」に打ち込むべきだ。人間の幸福の最大部分は、絶えず続けられる仕事と、そこから生まれる「喜び」や「やりがい」である。「財産」「名誉」「地位」は人を決して幸せにしない。

要約&学びのポイント解説

第13位「幸福論」アラン

【どんな本?】

ラッセル『幸福論』、ヒルティ『幸福論』と並ぶ、いわゆる「3大幸福論」の一つ。

「人生とはつらく、しんどいもの」という前提を受け入れた上で、何をどうすれば幸せを感じられるのかを、実例を交えながら分かりやすく説く、いわゆる「3大幸福論」のうちの一つ。

【著者が伝えたいこと】

人生というものは、元来しんどく、つらいものだ。何もしなければ悲観主義が真理である。必要なのは、信じ、期待し、微笑むことだ。幸せになれるかどうかは、自分の心持ち次第。幸福は自分で作るものだ。

あなたが上機嫌でいれば、周囲の態度も変わる。誰でも、不機嫌になったりかっとなったりしたことを恥じるからだ。あなた自身は不機嫌になって人生を台無しにしてはいけない。

要約&学びのポイント解説

第14位「これからの「正義」の話をしよう」

【どんな本?】

ハーバード大学の超人気哲学講義“JUSTICE”で有名なサンデル教授が「正義」について語る。NHK「ハーバード白熱教室」とともに社会現象を巻き起こした大ベストセラー。

【著者が伝えたいこと】

正義に対する考え方は大きく3つある。①功利主義(社会全体の幸福を最大にする)、②自由主義(個人の選択の自由を尊重する)、③共同体主義(社会の共通善を信じる)がそれだが、私は③の立場を取る。

要約&学びのポイント解説

第15位「国家」

【どんな本?】

西洋哲学の源流であるプラトンの代表作で、最重要哲学書の一つ。副題は「正義について」。人はどう生きるべきかを、対話形式で平易に語る。かの有名な「イデア論」も、本書の中で展開される。

【著者が伝えたいこと】

正義とは「理性と勇気が、醜い欲望を制御する」という秩序を受け入れることである。

要約&学びのポイント解説

第16位「武士道」

【どんな本?】

明治の初め、外国人学者から「宗教教育のない日本でどうやって道徳教育が授けられるのか」と問われたことをきっかけに執筆した「日本の道徳」論。

【著者が伝えたいこと】

欧米のみなさん!日本にもしっかりした道徳観がありますから、対等に付き合ってくださいね!

要約&学びのポイント解説

第17位「7つの習慣」

【どんな本?】

20世紀最強の自己啓発本。過去の成功者に共通する法則を見出し、整理したもの。中でも重要なのは「高潔な人格」と「信頼に基づくWin-Winの人間関係」であると説く。デール・カーネギー著「人を動かす」と並ぶ世界的大ベストセラー。

【著者が伝えたいこと】

人生の成功に必要なのは、テクニックではなく、高潔な人格そのものである。外部からの刺激と自分の反応の間にスペースを置き、自分の反応に全責任を負わなくてはいけない。また、自分の進むべき道やゴールを明らかにし、意識的に時間とパワーを投下してそれに近づく努力も必要である。

自分の人格に自信を持つことで初めて、臆することなく他者と信頼関係を築くことができる。共感による傾聴によって相手も自分も高められるような第三の道を見付けることで、あなたの人生はより豊かになる。

要約&学びのポイント解説

第18位「貞観政要」

【どんな本?】

中国史上有数の名君の一人と称えられる唐の太宗の言行録で、帝王学の教科書。元のフビライ・ハン、明の万暦帝、清の乾隆帝の他、源頼朝、徳川家康や明治天皇もこれに学んだ。

【著者が伝えたいこと】

天下を治めるには「徳」が最も大切である。リーダーは常に謙虚に自らを律しなければならない。

要約&学びのポイント解説

第19位「君主論」

【どんな本?】

西の「君主論」、東の「韓非子」とも言われる非常時のリーダーシップ論。マキャヴェリズムの言葉を生み、ローマ教皇庁によって禁書目録に加えられた。

※あくまで「非常時」のリーダーシップ論であることに注意

【著者の伝えたいこと】

非常時の君主に必要なのは、宗教的倫理や道徳に制約されない「ライオンのような勇猛さと狐のような狡猾さ」であり、君主は軍事と権謀術数に専念せよ。

要約&学びのポイント解説

第20位「フランクリン自伝」

【どんな本?】

アメリカ建国の父、ベンジャミン・フランクリンの自伝。自己啓発本の元祖。勤勉・倹約、科学的探究心、合理主義でいかに自分は成功したかを説く「おじさんの自慢話」ジャンルの最高峰。

【著者が伝えたいこと】

節制・勤勉・誠実・謙虚といった「人徳」を身に付けた者こそが、社会の役に立てる。

要約&学びのポイント解説

第21位「人生の短さについて」

【どんな本?】

古代ローマの哲学者セネカが説く「主体的な時間管理論」。愚人は無意識のうちに周囲に時間を奪われるが、賢人は過去の英知に学ぶことで、人生を豊かにする。

【著者が伝えたいこと】

凡人は忙しく過ごすことで、考えることから逃げている。賢人は欲望や見栄や怠惰に惑わされず、静かで落ち着いた生活の中で、先人たちから受け継いだ学問的財産を次の世代に渡す仕事に打ち込むべきだ。

要約&学びのポイント解説

第22位「文明論之概略」

【どんな本?】

明治初期、日本が欧米列強に伍して独立を守っていくには、理想はともかく、現実論として何が必要かを説いた渾身の一冊。福澤の著書の中では、最も学問的な体裁が整っていると言われている。

【著者が伝えたいこと】

日本は「徳」の分野では西洋に負けていないが、文明・学問・技術という「才(=智恵)」では完敗している。日本人は徳川幕府にいいように飼い慣らされてしまい、独立自尊の気概がない。

攘夷も軍拡も国体論もキリスト教も儒教も役に立たない。早急に国民が智恵を付け、西洋文明に追い付かねば、日本の独立は危うい。一国の独立など、人間の智徳からすれば些細な事柄だが、現実の国際政治の有様では、そこまで高遠な議論はできないのだ。

要約&学びのポイント解説

第23位「修身教授録」

【どんな本?】

昭和の大哲学者森信三が、戦前の師範学校で16~17歳の生徒を対象に担当した「修身」の授業録。

※「修身」とは旧制の学校の道徳に関する教科のこと。英語でいう「Moral Science」で、福澤諭吉が日本語に訳出。福澤著『学問のすすめ』では、「修身学とは身の行いを修め、人に交わり、この世を渡るべき天然の道理を述べたるものなり」と定義されている。

【著者が伝えたいこと】

人生に二度目はない。自分の力を常に余すところなく発揮し、目の前の仕事に打ち込み、懸命に生きることこそ「修養」である。

病気にしても出会いにしても、自分の制御が及ばない要素は天命として粛々と受け入れ、感謝することが最善の態度である。

要約&学びのポイント解説

第24位「戦略的思考とは何か」

【どんな本?】

日本の取るべき外交戦略を、日本の地理と歴史(=地政学)から論理的に紡ぎ出す名著。「今でしょ!」でお馴染みの林修先生の愛読書でもある。

【著者が伝えたいこと】

日本は地理的に見ても歴史的に見ても、アングロサクソン(米英)と手を組む他に道はない(ロシアや中国と手を組むことはあり得ない!)

要約&学びのポイント解説

第25位「生き方」

【どんな本?】

京セラを設立し、破綻したJALを再生させた稲森和夫が「人間が生きる意味とは」「人間はどう生きるべきか」という哲学的命題を、誰にでも分かる言葉で明快に示した大ベストセラー。

【著者が伝えたいこと】

人間が生きる意味は、人格を高めるために倦まず弛まず努力し、この世に来た時より美しい魂を持ってこの世を去ることにしかない。「真・善・美」に基づいて日々精進すれば、それは必ず実現する。

人生・仕事の結果=考え方(-100~100)×熱意(0~100)×能力(0~100)である。熱意は後天的、能力は先天的。考え方はその人の哲学であり、方向を間違えると結果はマイナスになる。仕事にコツコツ打ち込むことは、人格形成に繋がる深淵かつ崇高な行為である。

要約&学びのポイント解説

第26位「自助論」

【どんな本?】

欧米人300人の成功談を集めた自己啓発本の古典。序文の「天は自ら助くる者を助く(Heaven helps those who help themselves)」という言葉が特に有名。

日本では「西国立志編」という名前で発刊。トヨタグループの創始者である豊田佐吉や、サッカー元日本代表の本田圭佑も愛読。

【著者が伝えたいこと】

財産も地位も天賦の才能もない人間でも、他人に頼らず独力で、勤勉と節約によって成功できる!

要約&学びのポイント解説

第27位「アメリカにおけるデモクラシーについて」

【どんな本?】

数多くの欠陥を抱えながらも、「一部の知識階級が蒙昧な民衆を支配する」というヨーロッパの常識を打ち破り、民衆自身が自由と権利を実現して国力を高めるアメリカの強さを分析した名著。

【著者が伝えたいこと】

デモクラシー(多数派支配の民主主義)は構造的欠陥を多数持つが、全体としてそれ以上の「成果」を出すことができる。アメリカのデモクラシーに貢献している要素は主に以下の3つであり、影響力は(1)<(2)<(3)である。

(1)建国の諸条件
身分差のない平等さ、開拓で得た独立心、成功欲、権利意識
(2)法制の影響
連邦制、地方自治の諸制度、司法制度(特に陪審制度)
(3)習俗
政教分離、実利重視、政治への参加による経験教育

要約&学びのポイント解説

第28位「菜根譚」

【どんな本?】

混迷する時代において、逆境をいかに乗り切るかを示した処世訓。田中角栄(元総理大臣)、松下幸之助(パナソニック創業者)、野村克也(元プロ野球監督)ら、各界のリーダーたちから座右の書として愛されてきた。

【著者が伝えたいこと】

人生で大切なことは、「才能(=スキル)や権力」ではなく「道徳(=人としての正しい道)」である。極端を避け、一歩引いた、自然とともに歩む人生を送ることが、幸福の秘訣である。

要約&学びのポイント解説

第29位「方法序説」

【どんな本?】

「神が無条件で正しい、教会が無条件で正しい」という世界観を打ち破り、人間を起点とする思考方法を主張した、まさに近代哲学の第一歩と言える記念すべき一冊。

【著者が伝えたいこと】

この世の中にある、ありとあらゆる疑わしいものを排除したとしても、その疑っている主体の存在は神ですら否定できない。

この事実は誰でも「そうだ」と言える真理であって、あらゆる思考の第一歩として良いはずである。

要約&学びのポイント解説

第30位「饗宴」

【どんな本?】

古代ギリシャの哲学者プラトンが、ソクラテスを含む複数名に「愛とは何か」を語らせる平易な演説集。副題は「エロスについて」。別著『国家』で本格的に展開されるイデア論も見られる。

合計6名が愛について演説するが、前半は演説技法が未熟か、レトリックに頼り過ぎであり、後半になるに従って、骨太な哲学的議論が展開される。

【著者が伝えたいこと】 

エロスは、まずは肉体的な愛から出発し、やがて肉体を離れ、精神へ、そして最終的には美のイデアへと上昇していく。

要約&学びのポイント解説

第31位「代表的日本人」

【どんな本?】

日本における代表的な「リーダー&インフルエンサー」を、明治の初めに聖書との比較で欧米列強に紹介した「徳に基づく日本型リーダーシップ論」。代表的日本人として「西郷隆盛」「上杉鷹山」「二宮尊徳」「中江藤樹」「日蓮」の5人を挙げる。

【著者が伝えたいこと】

欧米の皆さん!日本にもこんなに素晴らしい「徳に基づくリーダー」がいますよ!どうか分かってください!

要約&学びのポイント解説

第32位「茶の本」

【どんな本?】

明治の中頃、「茶道」を主題に、「日本人の高い精神性」「謙虚さ」「自然とシンプルさを愛する東洋的な心」を欧米に紹介した日本の文化論。

【著者が伝えたいこと】

アジアで生まれた茶の文化は、全世界に敬意を持って受け入れられた、唯一の東洋の儀礼である。茶という面において、東洋は明確に西洋より優れている。茶はワインのように傲慢ではないし、コーヒーのように自意識も高くないし、またココアのような見せかけの無邪気さもない。

要約&学びのポイント解説

第33位「ガリア戦記」

【どんな本?】

ガリア征服戦(BC58-)に関するユリウス・カエサル(ジュリアス・シーザー)から元老院への戦況報告。ガリア総督としての戦果・リーダーシップ・正当性を簡潔かつ客観的に綴る。ラテン語文章の模範ともされる。

【著者が伝えたいこと】

ローマの人々よ、ガリア総督に任じられた私(カエサル)は、類まれなるリーダーシップを発揮して、ガリアを平定しています!

要約&学びのポイント解説

第34位「幸福について」

【どんな本?】

「苦悩に満ちた世界を、いかに心穏やかに生きるべきか」を、ドイツの厭世哲学者ショーペンハウアーが一般読者向けに易しく説いたベストセラー。

賢者と愚者を比較して論証を薦めるので、自分を賢者側と見る青少年の「中二病」を助長する側面はあるかもしれない。

【著者が伝えたいこと】

私たちは幸福になるために生存しているわけではなく、苦悩の中に投げ込まれた存在である。よって、生にまつわるあらゆる出来事は「苦」なくして語りえないのだから、人は出来る限り快適に心穏やかに生きる技術を身に付けるべきだ。

要約&学びのポイント解説

第35位「南洲翁遺訓」

【どんな本?】

西郷隆盛を慕う庄内藩士が、西郷の言行をまとめたもの。西郷は著書を遺さなかったため、西郷の思想を知るための唯一と言ってもよい貴重な一冊。

【西郷隆盛が伝えたいこと】

正道(正しくて道理のあること)は天が示している。その天を敬い、周囲の人を愛し、自らを謙虚に制御することこそが、人として生きる道である。生きる指針は他者からの評価ではなく、正道に則っているかどうかだ。

要約&学びのポイント解説

第36位「生きがいについて」

【どんな本?】

ハンセン病施設で医療活動に従事した精神科医神谷美恵子が、苦しみや悲しみの底にあっても、なお朽ちない希望や尊厳を患者の中から見出す。そして、健康な者に「生きる意味」を問う。日常への感謝、生きる力が湧いてくる一冊。

【著者が伝えたいこと】

人は通常の日常生活が送れなくなると、切実な必要に追いやられて、「生きるとは何か」「何を生きがいとするか」を問う精神世界に基盤を置くようになる。

自分は天にに必要とされていて、それに対して忠実に生きぬく責任があるのだという使命感を感じ、何かに打ち込むところまで達すると、人は前向きに生きられるようになる。人間の存在意義は、決してその利用価値や有用性によるものではない。

要約&学びのポイント解説

第37位「道をひらく」

【どんな本?】

「経営の神様」松下幸之助が、人生を生きる上での大原則をまとめた短編随想集。1968年発刊ながら、今なお多くの人が「座右の書」に挙げる大ベストセラー。

PHP出版によると、女性読者は男性読者の倍。モデル押切もえさんも愛読書としている。

【著者が伝えたいこと】

宇宙には根源的なエネルギーと自然の理法(不変の道徳と幸福・平和・繁栄)が存在する。人間はそれを体現する特別な存在であるから、以下のように振る舞わなければならない。

個々の天性(能力)を存分に発揮する
・人間同士の礼を失わない
・人生観と信念を持って人生を生きる
・自分は宇宙と社会に生かされていると感謝する

人間は本来的に幸福・平和・繁栄が与えられているのだから、悩みは生まれないはずである。悩みは人間が作っているのだ。

要約&学びのポイント解説

第38位「ユートピア」

【どんな本?】

イギリスの法律家・人文主義者トマス・モアが書いた、架空の国「ユートピア」の見聞録。第一巻では当時のヨーロッパ社会を直接批判し、第二巻では理想的な社会であるユートピアを描写することで、間接的に当時のヨーロッパ社会を批判している。

【著者が伝えたいこと】

ユートピアでは、よく議論されて制定された法律のもと、私有財産は無く、全国民が家族のように幸せに暮らしている。貧富の差もなく、社会保障や医療、教育も充実している。労働は一日6時間でよい。

なぜこれらが可能かと言えば、国民全体に、自分の利益より公共の利益を優先させる教養と徳が身についているからだ。足ることを知らず、傲慢かつ貪欲で、私利私欲の塊とも言える現代ヨーロッパ人では、到底ユートピアのような国を築くことはできない。

要約&学びのポイント解説

第39位「プロフェッショナルの条件」

【どんな本?】

現代マネジメント思想の巨人ドラッカーが、これまでの著作から「自己成長」や「自己実現」に関するエッセンスを抜き出し加筆・削除・修正した「ドラッカーによるドラッカー入門書」。

【著者が伝えたいこと】

現代は知識社会で、専門知識が価値の源泉になっているが、それらを統合するには人間力全般の向上が欠かせない。目の前の事象を、自らの座標軸の中で正しく位置付けられるようなゼネラリストこそ、この知識社会では必要になる。

そのためにはまず、自己をマネジメントすることだ。常に理想を追い求め、高い志を持ち、自分の強みを特定の分野に集中して成果を出す。最終的には「自分は何によって憶えられたいか」を意識しなければ、人生を無駄にすることになる。

要約&学びのポイント解説

第40位「昭和16年夏の敗戦」

【どんな本?】

首相直轄の「総力戦研究所」は対英米戦のシミュレーションで日本必敗を結論付けていたにも関わらず、なぜ日本は戦争への道を進んでいったのか。主に開戦直前の半年を描き出すノンフィクション作品。

【著者が伝えたいこと】

日本政府が開戦決定へと至ったプロセスと並行して、政府は日本必敗の結論を得ていた。日本人全員が軍国主義で頭がおかしかったわけでも、軍部だけが独走したわけでも、能力的に劣っていたわけでもない。

研究所の結論は若手がしがらみのない中で得たもので正確だった一方、報告を受けた内閣は全員が組織の代弁者であり、誰も責任を取ろうとしなかったのだ。

第41位「ソクラテスの弁明」

 

【どんな本?】

古代ギリシャの哲学者ソクラテスが被告の立場から「自分がアテナイで展開してきた哲学対話が何であったか」「何故そのようなことをしたのかに」ついて裁判で語った様子を、弟子のプラトン(当時28歳)が記録したもの。

【ソクラテスが伝えたいこと】

私の友人がデルフォイで「ソクラテス以上の知者はいない」という神託を受けた。一方、私は「神が間違いを言うはずがない」という信念のもと、自分より優れた知者を探すが、皆、自分は知者であると言うものの、実際大切なことは何も知らない。

そこで私は、同じ無知であれば、無知であることを自覚している自分の方が知者であるということに気が付いたのである(いわゆる「無知の知」)。

要約&学びのポイント解説

第42位「歴史とは何か」

【どんな本?】

歴史哲学の大家E・H・カーが1961年にケンブリッジ大学で講演した「歴史とは何か」を書籍化したもの。歴史とは客観的事実を集めることではなく、事実の背後にある価値体系や思想体系まで含めて解釈し、後世に伝達することだと主張する。

【著者が伝えたいこと】

過去の諸事件に秩序を与え、これを解釈し、社会の役に立てることが歴史家の仕事である。しかし、いくつか心に留めておくべきことがある。

まず、歴史は科学ではない。次に完全に客観的な歴史などあり得ない。偉人の成果だけに着目して歴史を把握することも誤っている。また、歴史にゴールは無いし、歴史には進歩も後退もある。ただ、進歩を信じ、後世のためにそれまでの経験を伝達する義務を果たすだけである。

要約&学びのポイント解説

第43位「論語」

【どんな本?】

言わずと知れた古典中の古典。約2500年前の聖人、孔子の教えをまとめた儒教の根本文献。人としての生きる道や、国の政治の在り方について論じられている。

【孔子が伝えたいこと】

世の中が乱れているが、法律や刑罰を厳しく適用するのは対処療法的で抜本解決に繋がらない。時間が掛かってでも、個々人が「徳(人徳・人間力)」と「才(知識・スキル)」を身に付けて行動することが、根本治療に繋がる。

「徳」と「才」の両方を身に付けた人を「君子」と呼び、「才」だけしか身に付けていない人を「小人」と呼ぶ。人は君子を目指すべきである。

要約&学びのポイント解説

第44位「氷川清話」

【どんな本?】

新聞や雑誌に掲載された勝海舟の談話を、明治25~31年頃に吉本襄(のぼる)がまとめたもの(ただし、吉本は編集時に原文をかなり書き換えており、戦後になって文芸評論家の江藤淳や歴史家の松浦玲が再編集した)

【勝海舟が伝えたいこと】

政治に必要なのは至誠奉公の精神だ。明治維新後の政治家にはその精神がなく、嘆かわしい。維新で近代化と言っているが、幕府時代の方が良かったことも多いのではないか。

要約&学びのポイント解説

第45位「ニコマコス倫理学」

【どんな本?】

万学の祖アリストテレスが「善く生きるためには何をすべきか」を突き詰めた実学の書。プラトンのイデア論(観念論)やエロス論(完全への渇望)に対するアンチテーゼでもある。

【著者が伝えたいこと】

自らの努力によって得た「徳(人格)」を実践し、「最高善」を目指すことこそが、人生の究極の目的である「幸福」をもたらす。

幸福が究極の目的である理由は、私たちが幸福を望むのは幸福それ自体のためであって、決して他のためではないからである。人間の幸福は、快楽・財産・名誉からはもたらされない。何故ならそれらは単に幸福を得るための手段であって、目的ではないからだ。

 

第46位「アメリカの鏡・日本」

【どんな本?】

アメリカ人の目から見た満州事変~第二次世界大戦(太平洋戦争)の戦略的意義を生々しく語る。

【著者が伝えたいこと】

第二次世界大戦において、戦勝国は日本を「好戦的で残虐」と裁いたが、その日本が手本としたのは欧米列強である。日本は、欧米列強が世界に進出し、侵略し、収奪した歴史を映す鏡そのものである。

要約&学びのポイント解説

第47位「運命を創る」

【どんな本?】

昭和の知の巨匠、安岡正篤が「徳」と「修養」の大切さを説く人間学入門。安岡は昭和の名宰相とされる佐藤栄作首相から、中曽根康弘首相に至るまで、昭和歴代首相の指南役を務めた。

【著者が伝えたいこと】

日本人は終戦後、堕落してしまった。徳や大局を忘れ、経済発展のみにひた走っている。人間の本質的要素は「徳」や「修養」であって、明治以降の近代教育が詰め込んできた「知性」や「技術」は、あればあっただけ良いが、単なる付随的要素でしかない。日本人よ、今こそ徳と大局を見つめ直せ。

要約&学びのポイント解説

第48位「韓非子」

【どんな本?】

徳で国家を統治する儒家思想に対し、乱世には徹底した法治主義・信賞必罰が必要と唱える。秦の始皇帝も感銘を受けた非常時のリーダーシップ論。西の「君主論」、東の「韓非子」とも言われる。

【著者が伝えたいこと】

儒家は「徳」や「礼」を重視するが、平均的な君主が、打算的で利己的な人々を治めるのが世の常だ。平均的な君主が国を治めるには、法律を整備し、徹底的に臣下の仕事を管理し、権力と地位が維持できる仕組みを確立することが大切だ。

平和で生活水準の低かった古代であれば仁や徳は機能したかもしれないが、今の乱世は食うか食われるかの状況だ。世の中を「善い」とか「悪い」とか判断しても無益であって、力のみが支配する目の前の現実を見なければならない。

要約&学びのポイント解説

第49位「言志四録」

【どんな本?】

幕末の儒学者佐藤一斎が、数十年にわたって書き継いだ「リーダーシップ論」。西郷隆盛が島流しに遭っている間に本書を抜粋し、西南戦争で敗死するまで肌身離さず持ち歩いたという。吉田松陰、坂本龍馬の愛読書でもある。

【著者が伝えたいこと】

災いは下からではなく、上から起こる。リーダー自身が徳を身に付け、自らを制御し、常に前向きに、情熱を持って部下を導かなければならない。

要約&学びのポイント解説

第50位「福翁自伝」

【どんな本?】

明治の大思想家、福沢諭吉の自伝。福澤の口述を新聞記者が文字に起こして連載した、明治版「私の履歴書」全15編。西洋の「フランクリン自伝」と並ぶ自伝文学の名著。

【著者が伝えたいこと】

私は昔から身分制度や因習を非合理だと思っていた。自分は下級武士だったので、金も権力も全くなかったが、学問一つで世の中に貢献できるまでになった。幕府の門閥制度鎖国主義は嫌いだが、勤王家は幕府以上の鎖国攘夷だから、じっと中立独立を決め込んでいたのだ。

好き!→お酒、タバコ、運動、独立、勉強

嫌い!→攘夷、封建制度、儒教、借金、役人、血

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